大学卒業後一年間引きこもり生活をしたのだが、その時につくった歌をリメイクした作品
英詞部分は学生時代に集めていた洋楽CDのフレーズを切り貼りしており、
一つの心臓で同じ血を通わせた〜というサビは想像で書いたにすぎない
しかしそれから4年の後、私は初めての恋をした
聞いてお分かりになるようにその恋は成就しなかったが
10代の後半から20代半ばまで自分がアセクシャルかもしれないと思い悩んでいた私にとりこの人となら一緒にいたいと思えるような存在ができたことは本当に大きなことだった
2017年の正月にずっと好きだったことを告白し、その夜に行った新宿の花園神社や翌日に一人で出かけた海岸で生きてきた意味が分かった(ような気になった)ことを今でも覚えている
恋が進展しなかったのは、私が好きだとは言ったが付き合ってほしいとは言わなかったからなのか、とかいろいろ考えて気が滅入った頃もあった
(こんな大雪の中で撮影しようと考えたのも悲しみのエネルギーがあってのことだ)
しかし、今考えると、当時私は人と性的な関係を結ぶことに対しほとんど嫌悪感を持っており、恋愛対象の相手に対して理想の父親のような存在であってほしいという願望があった
この歌のファンタジックな雰囲気はその当時の恋愛がごくファンタジー的であったことを表していると思う
現在私には全く別の恋人がおり、その人とは一般に言うような恋人らしいことができている
精神的なつながりを深くすることができた相手には触れたい・触れられたいと思えることに気付いた
しかもそれは数年という時間をかけなくても実現することだ、と
2017年、あの頃は一度目の過労うつから立ち直ろうとしていたところで、その後また過労うつになろうとは思いもよらなかった
2019年に母が再婚を果たしたことで初めて仲睦まじい夫婦の姿を間近に見ることが叶い、そのことによっても自分が満たされたり勉強できた部分があったのではないかと考えている
だから、この作品をつくった頃、私はまだ恋人を受け入れる準備をしている真っ最中だった
しかし、だからと言ってこのラブソングが嘘だということにはならない
これは当時感じていた愛のイメージのありったけを記録した記念すべき作品である
「あなたへの気持ちは何も変わらない」
それは今でもそうだ
私の青春の1ページ、かけがえのない思い出をありがとう
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